2024年度 理事長所信
公益社団法人津久井青年会議所 第43代理事長 川原諒介
スローガン 絆
~友情結ぶリーダーシップ~
【はじめに】
我々の郷土であるつくい地域を明るい豊かな地域にすべく1982年に創立された津久井青年会議所は、歴史や伝統を紡ぎながら運動を続け、創立42年を迎えます。これまで先輩諸氏からの想いを受け継ぎ運動を展開して参りましたが、社会情勢や時代は目まぐるしく変化し、近年ではウクライナ侵攻や物価高騰など日本経済にも大きく影響するできごとが発生しています。
一方で新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行され、行動を制限されることもなく自分自身で判断して行動できるようになり、時代は常に進化し続けています。我々JAYCEEも時代の進化と共に成長を重ね、新しい働き方や急速に進んだデジタル化の変化に対応し、新型コロナウイルス感染症により失われた人との関わりや、地域の活気を取り戻す先導者となる必要があります。
また変化に恐れず青年らしく常に挑戦し、一人ひとりが地域を牽引するリーダーとして成長することが求められます。そして地域の原動力である青年会議所として心の友と感謝をつなぎ、絆を結んで参ります。
【組織の絆(総務研修委員会)】
組織は法令やルールを遵守し、適切かつ公正な運営を行うことで、社会的信用を得ることができます。これまで様々な関係諸団体や地域の方にご協力を賜れたのは、津久井青年会議所の伝統や、規律の遵守が紡がれてきたからだと肝に銘じておかなければなりません。
さらに透明性や堅実性をもった組織運営を内外にお示しすることが、これからも地域に寄り添って運動を展開していく組織としての責任であると考えます。そして今後も社会的信用を損なわないために予算管理や堅実な財務管理を徹底し、強固な運営基盤を築いていく必要があります。
また年に3回行われる総会や、毎月行われる理事会の会議設営は決して欠かすことのできない重要な役割と考えます。会議資料の提出ルールや期限を厳守することをはじめ、会員はそれぞれ異なる企業で、様々な家庭環境を抱えながら日々の活動をしているため、限られた時間の中で円滑に会議が行われるよう、時代に即した最善な手法を取り入れた会議設営をして参ります。
さらに会員の平均入会年数の減少により経験の浅い会員が増加している傾向があります。会議で採用しているロバート議事法や、毎年行われる理事選挙の仕組み、総会が開催される意味など研修を通じて会員へ受け継ぎ、次世代のリーダーを育成して参ります。
【まちとの絆(まちづくり委員会)】
近年の異常気象はとどまるところを知らず、このつくい地域も例外ではありません。広大な山々に囲まれ、多くの湖を有する水源地域であり、神奈川県民の水がめとして大きな役割を果たしている自然豊かな地域である一方、異常気象による線状降水帯という大雨をもたらす気象が年々増え、自然現象が人の予想を超えて自然災害へと発展してしまいます。
日頃より高い防災意識をもち、災害に備えることが重要と考えます。地震に対しての対策も忘れてはならず関東でも地震発生の確率は年々上昇し、いつ起こるかわかりません。青年会議所が率先して防災啓発を持続的に行うことで地域の防災意識を高め防災減災の一助を担うことが大切です。
また、まちづくりを俯瞰的に考えると若者の選挙への参加意識の低下や、福祉、高齢化など様々な問題がつくい地域にも存在します。これらの課題に積極的に関わり続けることで、行政や関係諸団体をパートナーとして巻き込み大きな事業を構築することができると考えます。まちのパートナーと共に絆を結び、誰一人取り残さない脆弱な立場の人々に届くまちづくりを展開して参ります。
【未来への絆(青少年育成委員会)】
新型コロナウイルス感染症の蔓延によりマスク着用が義務付けられ、感性が育まれる貴重な時期に相手の表情を見ることなくコミュニケーションを行うことや、協調性を育む活動の制限により、地域の子供たちが相手を思いやる心や感受性を養う時間が少なくなりました。しかし以前のように相手の表情や気持ちを考え、コミュニケーションをすることは生涯必要なことであり、未来を創造していくうえで重要なことだと考えます。
多様性が求められる現代で、つくい地域の豊かな自然環境を最大限に活かし、野外活動や自然体験を通じて創造力や協調性を育む機会を創出して参ります。またデジタル化とともにSNSや携帯電話の所有率も増加し、室内で画面を見ている時間が多くなっているのではないでしょうか。運動そのものも健康にとって大切な要素ですが、スポーツを通して一体感や達成感を感じる機会が必要です。スポーツは勝敗がつきものですが、どのようにして勝利をつかむか工夫すること、周囲の仲間と協力すること、そして対戦相手を思いやる心を育み未来へとつないで参ります。
【仲間の絆(拡大広報委員会)】
青年会議所の運動はより良い地域とするためだけでなく、同時に青年会議所の例会や事業に参加いただいた地域の方が自分も運動に加わりたいと思えるような運動でなければならないと考えます。そして動機は何であれ、青年会議所に携わってみようという形で地域住民の意識を変革させることこそが、青年会議所の使命であり、若者へより良い変化を起こす力を与え続ける組織でなければなりません。しかし組織とは人の集まりであり、人を無くして組織はできません。そのために同じ志をもつ新たな同志を増やし、津久井青年会議所を拡大していかねばならなりません。また組織に新たな風を吹き込むことは、多様な価値観をもたらし、運動をする力も強くなると考えます。
さらに地域の人々へ青年会議所の魅力を伝え、一人でも多くの方に運動に携わってもらうためには、活動内容をSNSやメディア等の広報手段を駆使し、情報を発信することが重要です。広報を通じて例会や事業に参加していただくことも大切でありますが、日々の活動で得ることのできた学びと、成長できた体験などを伝えていくことが重要なのではと考えます。戦略的な広報活動を行い様々なパートナーや地域住民の共感を得て、地域のことを真剣に考え持続可能な組織を目指して参ります。
【結びに】
人の命は有限であり、いつか人生という長い旅を終えます。我々JAYCEEは40歳で卒業となる為、40歳までの旅をしていると考えることができます。皆さまは数年後、40歳を迎え卒業への旅が終わった時に何を得られているのでしょうか。青年会議所は様々な成長の機会を提供してくれます。皆さまはこの機会を活かし自分自身の生活を明るく豊かにする権利をもっています。そして単年度制という1年間で組織変更される特徴をポジティブに捉え、より良い変化を生み出すために自分が変わる勇気をもち、様々なことに挑戦してみてください。
また時に困難な試練にぶつかることがあっても、仲間と協力し絆を結ぶことが大切なことだと思います。さらに我々が住み暮らす地域への感謝を忘れることなく、誰もが明るく豊かに暮らすことができる地域を率先して切り開き、受け継がれてきた津久井青年会議所の歴史と想いを新しい世代へ紡ぎ、絆を結ぶリーダーを輩出して参ります。